管理医療機器とは?|管理医療機器と管理医療機器以外の違い・製品例

このマッサージ器には「管理医療機器」って書いてあるけど、一体「管理医療機器」って何だろう。

このように考えたことはないでしょうか?

「管理医療機器」は、有効性・安全性確保などの認証が行われている機器のことです。

この「管理医療機器」は、厚生労働大臣の登録を受けた者(登録認証機関)が認証します。

よって、「管理医療機器」の表記のある製品は、有効性・安全性を確認している製品と言えます。

ここでは、「管理医療機器」とは一体何なのかを解説します。

マッサージグッズを購入するにあたり、「管理医療機器」の正体が気になる人はぜひチェックしてください。

目次

管理医療機器とは

「管理医療機器」とは、高度管理医療機器以外の医療機器になります。

この説明だけでは「高度管理医療機器以外の医療機器って何のこと?」となるので、解説していきます。

「管理医療機器」についての法律をそのまま引用すると、次のように記載されています。

この法律で「管理医療機器」とは、高度管理医療機器以外の医療機器であつて、副作用又は機能の障害が生じた場合において人の生命及び健康に影響を与えるおそれがあることからその適切な管理が必要なものとして、厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて指定するものをいう。

引用:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律|第二条第六頁

よって、高度管理医療機器以外の医療機器が「管理医療機器」ということになります。

この「高度管理医療機器」についても法律に記載されているので、引用します。

この法律で「高度管理医療機器」とは、医療機器であつて、副作用又は機能の障害が生じた場合(適正な使用目的に従い適正に使用された場合に限る。次項及び第七項において同じ。)において人の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあることからその適切な管理が必要なものとして、厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて指定するものをいう。

引用:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律|第二条第五頁

次に、「医療機器」についても法律に記載されているので、引用します。

この法律で「医療機器」とは、人若しくは動物の疾病の診断、治療若しくは予防に使用されること、又は人若しくは動物の身体の構造若しくは機能に影響を及ぼすことが目的とされている機械器具等(再生医療等製品を除く。)であつて、政令で定めるものをいう。

引用:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律|第二条第四頁

よって、医療機器の中には「高度管理医療機器」があり、高度管理医療機器以外は「管理医療機器」になります。

最後に、「一般医療機器」があり、高度管理医療機器および管理医療機器以外の医療機器が該当します。

この「一般医療機器」についても法律に記載されているので、引用します。

この法律で「一般医療機器」とは、高度管理医療機器及び管理医療機器以外の医療機器であつて、副作用又は機能の障害が生じた場合においても、人の生命及び健康に影響を与えるおそれがほとんどないものとして、厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて指定するものをいう。

引用:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律|第二条第七頁

したがって、医療機器には「高度管理医療機器」「管理医療機器」「一般医療機器」があります。

高度管理医療機器と管理医療機器の違い

「高度管理医療機器」と「管理医療機器」の違いを把握するため、まずは法律の文章を分解します。

  • 高度管理医療機器

1.副作用又は機能の障害が生じた場合において

2.人の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあることから

3.その適切な管理が必要なものとして、

4.厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて指定するものをいう。

  • 管理医療機器

1.副作用又は機能の障害が生じた場合において

2.人の生命及び健康に影響を与えるおそれがあることから

3.その適切な管理が必要なものとして、

4.厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて指定するものをいう。

このように4セットに分解してみると、”重大な”という記載が「高度管理医療機器」にあります。

「高度管理医療機器」には”重大な”と付いているので、「管理医療機器」よりも高いレベルの医療機器であることが読み取れます。

そもそも医療機器自体が身体に影響を及ぼす機械器具のことなので、「適切に管理しなさい。」と決められています。

管理医療機器の製品例

私たちの身近な「管理医療機器」には、マッサージシート、磁気ネックレス、低周波治療器などがあります。

これらの製品は、登録認証機関の認証を受けており、医療機器認証番号が付いています。

医療機器であるかを判断するためには、医療機器認証番号が付いているかを確認する必要があります。

マッサージシート

磁気ネックレス

低周波治療器

また、身近な「高度管理医療機器」には、コンタクトレンズがあります。

当然と言えば当然かもしれませんが、目に入れるため人体にリスクがある製品として、「高度管理医療機器」に指定されます。

コンタクトレンズ

医療機器のクラス分類

医療機器は、一般医療機器(クラスⅠ)、管理医療機器(クラスⅡ)、高度管理医療機器(クラスⅢ、クラスⅣ)の4クラスに分けられています。

スクロールできます
分類クラス人体へのリスク医療機器の例
一般医療機器クラスⅠ低い聴診器
管理医療機器クラスⅡ比較的低いマッサージチェア
高度管理医療機器クラスⅢ比較的高いコンタクトレンズ
高度管理医療機器クラスⅣ生命の危険に直結ペースメーカー

「高度管理医療機器(クラスⅢ、クラスⅣ)」になるほど取り扱いに注意する必要があり、法律でも”重大な”と記載されているため、人体へのリスクが高くなっています。

私たちが購入するマッサージシートなどは、「管理医療機器(クラスⅡ)」がほとんどです。

「管理医療機器(クラスⅡ)」は、人体へのリスクが比較的低い医療機器として分類されています。

登録認証機関制度

「管理医療機器」は、厚生労働大臣の登録を受けた者(登録認証機関)から認証を受けます。

高度管理医療機器、管理医療機器、体外診断用医薬品(指定高度管理医療機器 等)を製造販売する場合、この登録認証機関制度によって、認証を受ける必要があります。

登録認証機関は、認証の付与、届け出の受領、認証の取り消しを厚生労働大臣に報告することが法律で義務付けられています。

登録認証機関には11機関あり、登録認証機関によって認証できる範囲が異なるので確認が必要です。

なお、認証範囲は、厚生労働省のホームページにある「登録認証機関制度について」の別表に記載されています。

「高度管理医療機器」や「管理医療機器」の項目が記載されているので、ぜひ別表を確認してみましょう。

参照:厚生労働省|登録認証機関制度について

ちなみに、当サイトにて紹介している家庭用マッサージ器家庭用電気治療器などは、「管理医療機器」のNo.18に記載されています。

どうやら、「管理医療機器」のNo.18の家庭用マッサージ器家庭用電気治療器などは、どの登録認証機関でも認証を受けられるようです。

おわりに

「管理医療機器」について、学ぶことができたでしょうか?

医療機器は身体に影響を及ぼす機械器具なので、適切な管理が必要になります。

購入予定の家庭用マッサージ器家庭用電気治療器などに、しっかりと「管理医療機器」の表記や医療機器認証番号が付いているかを確認してみると面白いかもしれません。

家庭用マッサージ器家庭用電気治療器などを購入する際の楽しみ方が増えたらと思います。

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